眠れない夜の散歩

🍃~眠れない夜の散歩~  余白の駅

 

 

眠れない夜がある。

 

体は疲れているはずなのに、
なぜか眠れない。

 

電気を消しても、
目を閉じても、
頭の中だけが起きている。

 

今日あったこと。

 

言わなくてもよかった言葉。

 

これから先のこと。

 

考えても仕方のないことばかりが、
静かな部屋の中で大きくなる。

 

時計を見る。

 

午前一時四十分。

 

もう寝なければと思うほど、
眠れなくなる。

 

そんな夜がある。

 

私は時々、
散歩に出る。

 

誰かに勧められたわけではない。

 

ただ、
家の中にいるよりも、
少し楽になる気がするからだ。

 

玄関を開ける。

 

夜の空気が少しひんやりしている。

 

昼間の熱が消えた住宅街は、
まるで別の場所のようだ。

 

車も少ない。

 

人もいない。

 

遠くで犬の鳴き声が聞こえる。

 

信号機の光だけが、
静かに色を変えている。

 

昼間なら気づかない音が聞こえる。

 

自動販売機のモーター音。

 

風で揺れる木の葉。

 

どこかの家のエアコンの室外機。

 

夜は世界を小さくする。

 

だから、
普段見えないものが見えてくる。

 

角を曲がる。

 

コンビニの灯りが見えた。

 

二十四時間営業という言葉は、
改めて考えると不思議だ。

 

誰かが眠れない夜にも、
そこだけは明るい。

 

何も買わずに店内を一周する。

 

温かいお茶だけ手に取る。

 

レジで会計を済ませる。

 

「ありがとうございました」

 

その一言が、
なぜか少し優しく聞こえる。

 

また歩き始める。

 

答えは見つからない。

 

悩みも消えない。

 

明日の予定も変わらない。

 

それでも、
散歩の前より少しだけ気持ちが軽い。

 

たぶん人は、
解決したいわけじゃない時もある。

 

ただ、
呼吸を整えたいだけの夜がある。

 

帰り道。

 

空を見上げる。

 

星はあまり見えない。

 

それでも夜空はそこにある。

 

眠れない夜は嫌いだった。

 

でも最近は少し違う。

 

そんな夜だからこそ見える景色がある。

 

そんな夜だからこそ聞こえる音がある。

 

そして、

 

そんな夜だからこそ、
自分の本当の気持ちに近づけることがある。

 

家の灯りが見えてきた。

 

もう一度、
ゆっくり深呼吸をする。

 

眠れなくてもいい。

 

今夜は少し歩けたから。

 

そう思いながら、
静かにドアを開けた。

 

🍃 眠れない夜は、無理に答えを出さなくても大丈夫です。

🍃 夜にしか整理できない気持ち

夜にしか整理できない気持ち
夜になると見えてくる本当の気持ち。静かな時間だからこそできる心の整理について綴ります。

🍃 静かな音楽が必要な夜

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夜になると静かな音楽が聴きたくなる理由。心を整える時間について描きます。

余白の駅 ~忙しい毎日に、考える余白を。~

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